今回は、「ワクチン説明書から見る科学(効果があるが万能でない)」について作成しました。
労働衛生の取組を行うことで、従業員に培われる「技術」「経験」「人間関係」等の財産を、企業が安定して享受するためにご活用ください。

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ワクチン説明書から見る科学(効果があるが万能でない)
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弊社では、インフルエンザワクチン接種の対応も行っており、今年は例年受けていなかった方も受けるなど、インフルエンザワクチン市場は大変盛況です。その中で、インフルエンザワクチンの効果について説明を求められることが多々ありました。

また、以下コラム「【労働衛生教育利用可】科学と科学的非科学との違い」(以下「科学のコラム」という。)について、堅苦しいテーマでもあるにもかかわらず、11月初旬時点で2,500人以上の方にご覧頂いており、事例に基づいてもう少し分かりやすく説明して欲しいとの希望がありました。

https://www.soumunomori.com/column/article/atc-174817/

今回は、インフルエンザワクチン添付文書(以下「ワクチン説明書」という。)(※1)を元に、科学について説明させていただきます。

※1:インフルエンザHAワクチン「第一三共」1mL
https://www.medicallibrary-dsc.info/di/influenz_vac_1ml/

◎法則性の科学と観察性の科学

科学のコラムでも示したように、科学は物理や化学に代表される数学的に表すことが比較的容易であり、再現性が高い「法則性の科学」と、大規模疫学や人文科学に代表される観察をし、統計的に分析を行うことで傾向を求める「観察性の科学」があります。

法則性の科学は、単純化された事象に対しては再現性が高く有用である一方、複数の要素が関わってきた場合、演算が困難となり速やかに利用することが困難になります。

観察性の科学は、複数の要素が関わっていても前後の相関を示すことが容易である一方、観察する集団等の属性により、傾向が変化することも多く、必ずしも高い再現性が得られない課題があります。

なお、AI(人工知能)による評価は、観察性の科学を機械的に行い、インプット内容から傾向を元にアウトプット案を示すものといえます。

それぞれに一長一短があり、科学の整理は2軸のそれぞれを評価し、良い点と悪い点の双方を受け入れた上で利用することが必要になります。

◎ワクチン説明書の法則性の科学…

◎ワクチンの説明書の観察性の科学…

◎ワクチンも大事だが…

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